気になるスポットへ行き、
調査をしてくる『調査隊』シリーズ!
横浜市内で唯一のしょうゆ醸造
昭和12年(1937年)白楽で創業し、2000年に妙蓮寺と大口の間に工場を移転。長年のれんを守り続けている、横浜生まれの横浜育ちの「横浜醤油」さん。神奈川では唯一の「無添加醤油醸造元」です。
場所はこちら↓
(Googleマップより)
明るく出迎えてくださったのは、3代目筒井恭男さん。笑顔がとても素敵なチャーミングな方。
横浜生まれ横浜育ちのトレードマーク
工場に一歩足を踏み入れると、醤油の芳ばしい香りが広がります。まるで醤油風呂に入ったかのような濃い~醤油の香り!
奥には、醤油がたっぷり入ったタンクがいくつも置かれています。
岐阜にある醤油屋13社の共同センターで、醤油をじっくりと時間をかけて発酵・醸成をさせ、こちらの工場で味を左右する最終の調理を行い、 約 1年の時間をかけて 「横浜醤油」が完成します。
『横浜醤油』のラベルの”浜印”は『横浜の名産品としての証』でもあり、このマークは明治から使用しているのだとか。
筒井: 「横浜で醤油を作っているのは、うちだけになってしまったけれど、このマークを使っていることに使命感を感じているから、ここまで続けてこれたんです。うちの大切なマークです。」
1本から購入可能な直売所
工場では、製造だけでなく直売所も設けられていて、ネットで購入するよりも安く手に入るものもあります。そして1本から購入可能!
「横浜醤油さんでないとダメ」という根強いファンも多く、遠方からもわざわざ横浜醤油を求めにやってくるのだとか。
筒井:「今回のコロナで経営が大変になって、辞めてしまおうと頭をよぎることは何度もあったけどね。うちの醤油を求めに来てくれるお客様がいるうちは、辞められないと思ってさ。
コスト削減のため、一人で切り盛りをして、どこまでやれるのか挑戦しているところなんです。」
醤油作りを広く伝える
横浜醤油さんでは、近隣の小学生や一般向けに工場見学も行っており、貴重な醤油作りのお話を伺うことができます。
筒井:「あるとき、 工場見学に来た小学生が「もっと甘い醤油はないの?」と言ったことから開発が始まったのが、黄色が目印の”はまっこ”という甘口の出汁醤油なんです。これは卵かけご飯にぴったりです。
あとは、ハイ辛辛辛醤(ハイカラジャン(下写真:左))という、 赤唐辛子、青唐辛子、ハバネロを使った辛い醤油。これは韓国の方からのリクエストで開発した商品です。
はじめはラー油を使って辛味を出そうとしたんだけど、油がでちゃうからだめで、その後も辛味が弱いとか色々あって、開発に4年もかかりました。野菜炒めの隠し味や、餃子のタレにもピッタリです。
イチオシなのは「たべるしょうゆ(上写真:真ん中)」。これは、そのまま食べても美味しいけど、一番のオススメはお肉に漬けて焼く食べ方。お肉が柔らかくなって、味付けもされていて、最高に美味しいよ。
あとはこの「ソース(上写真:右)」。これは、昔の作り方を再現して作ったんだけど、 生野菜や果実などベースに作っているから、味の深みが全然違います。これも一度食べてみてほしいですね。」
横浜醤油は、昔から関東で親しまれてきた”濃口しょうゆ”が基本ですが、筒井さんは基本の味も守りつつ、時代の変化に合わせ数々の新商品を開発されていました。
しょうゆ × ジェラート!?
工場入口に貼られた「しょうゆジェラート」は、神奈川県伊勢原市にあるジェラートの製造をしている、石田牧場のジェラート屋さんからの声がけで生まれた商品。
試行錯誤を繰り返し2020年3月頃完成しましたが、ちょうどコロナの時期と重なってしまい、卸先のホテルからキャンセルの連絡がきてしまったそう。
筒井: 「卸すはずだったジェラートは、うちで販売させてもらえばいいか、と。他では460円で販売しているものを325円で提供させてもらってるんです。
うちの醤油で作ると味が全然違うって声かけてくれて。アイスクリームだけどチーズっぽい濃厚さがあって、意外な美味しさですよ。」
実際に食べさせていただきましたが、これが驚きの美味しさ!でした。
醤油の芳ばしさが口の中で長く続き、ずっと醤油の風味を感じながら濃厚なミルクの甘味を感じる。甘じょっぱさが心地よく、ついつい食べ続けてしまう味!
美味しい醤油の味が際立ったジェラートでした。
調査結果
明治から横浜でのれんを守り続けてきた「横浜醤油」さん。
『無添加・手作り』というこだわりは持ちながら、一方で新商品の開発も積極的に行っていく姿勢には、頭が下がります。
お店には、醤油はもちろん、ソース、アイスと色々揃っているので、ぜひ一度足を運んでみて下さい!
店舗情報
店名:横浜醤油
住所:〒221-0005 神奈川県横浜市神奈川区松見町3-1-6
TEL:045-401-9317
URL:http://www.yokohama-syouyu.com/
今回は妙蓮寺と白楽の間にある『横浜醤油』さんに潜入し、貴重なお話しを伺ってきました!