東横沿線を、気ままにまち歩きする連載第5弾!私(ミョウレンジャー)と一緒に散歩してくれるのは、 大倉山『pukutto食堂(プクットショクドウ)』のスタッフ、坂口 萌さん。
今回、お邪魔させていただいたのは白楽仲見世商店街の中にある、珈琲専門店「珈琲文明」さん。
場所はこちら。
(Googleマップより)
サイフォンで丁寧に淹れられる珈琲
根強いファンの多い珈琲文明のコーヒーは、注文してからサイフォンで淹れられる本格派。
この日は、看板商品の「白楽ブレンド」と「自家製・珈琲ゼリー」をいただきました。
スペシャルティコーヒーを贅沢に使い、
芳醇なコク・香り・苦味、すべてが揃った高級珈琲ゼリー。
※珈琲ゼリーは4月~10月の期間限定販売です。
萌さん:「私も珈琲ゼリー作ることあるけれど、こんなに珈琲の味を楽しめるゼリーは初めて!どうやって作ってるんだろう…!」と、驚かれていました。
コーヒーの他にも、お食事では「カレーパン」が人気なのだとか。
中でも「地獄のカレーパン」は、激辛で本当ーに辛いけれど美味しいと多くの方が挑戦している人気の品。
カレー好きのマスターが作られているオリジナルカレーで、完食してもギブアップしても、えんま台帳とよばれるノートに感想を残すのだとか。面白い!
ユーモアたっぷり敏腕オーナー
今回、お話しをお伺いしたのは、オーナーの赤澤智(あかざわさとる)さん。
コーヒーを淹れるキリリとした姿とは裏腹に、お話しをするととてもユーモアあふれる、気さくなお方。
立教大学卒業後、某学習塾教室長としてサラリーマンをしていましたが “ 一生続ける仕事ではない”と感じて脱サラ。
元々珈琲が好きだったこともあり、好きなことを仕事にしようと珈琲専門店の開業を決め、
大好きな横浜に出店できたら、と出店場所を探し色々巡っていたところ白楽の雰囲気が気に入り、今の店舗の場所に開業することになったのだとか。
─── 赤澤さんにとって好きなことをシゴトにするとは?
赤澤さん:「物事の全工程に関与し自分の意志と責任のもと、自由で公明正大に堂々と行うことです。
健全経営で長く続けていくのが目標ですね。」
美味しく本格的なコーヒー、お店と赤澤さんの雰囲気が絶妙にいい、とテレビや雑誌などにも多く取り上げられている名店だけあり、
どこを切り取っても雰囲気がある。けれど、
初めてでも、肩の力を入れることなくゆったりと過ごせる雰囲気が流れているのは、
赤澤さんが丁度いい距離感でお客様と会話されていたり、お声がけされているからこそだと感じました。
─── 珈琲、スイーツ、食事のこだわりを教えてください。
赤澤さん:「 全世界の生産量の5%以下とされる世界最高グレードのスペシャルティコーヒーだけを使用しているコーヒー専門店です。
コーヒーはサイフォンのままお渡ししており、カップ1杯半くらいの量が入っております。スイーツ等も全て“いかにコーヒーに合うかどうか ” で選んでいます。」
26分間の天井劇場
店内はレトロな雰囲気が漂う、落ち着いた空間。
1階はテーブル席とカウンター席。 2階はテーブル席があります。
店頭入口に“26分以上店内に居てください”と書かれた看板があるのは、
店内の天井に仕掛けられた天井劇場のこと。
茜色から星空へ移り変わる天井劇場を見ながら、時間を忘れ珈琲をいただく時間は何とも贅沢。
─── 天井劇場は赤澤さんが考えられた仕掛けですか?
赤澤さん:「いいえいいえ!古くはラスベガスや大阪梅田の阪急、その他新横浜ラーメン博物館やお台場ビーナスフォートなども大まかに言うと仕掛けは同じです。
ただ小規模個人店での導入は私が知る限り無かったので色々と苦労しました(笑)」
「天井に青空の絵が描かれており、そこに26分周期でひとまわりする間接照明を当てて色を変化させています。
現実世界では最も短い“朝焼け、夕焼け ” のような茜色の空を最も長い時間設け、さらに4分間の夜空タイムには星空になったりします。
1階も2階も同じことをしておりますが、1階席は外の商店街の明かりや厨房の明かり、外灯(店内にあるガス灯もどき)の明かりにより夜空タイムはそこまで暗くなりませんが、
2階席の夜空タイムはほとんど文字も読めないほどに暗くなります。」
癒し楽しませてくれる空間
赤澤さんは、毎月閉店後に弾き語りライブをされています。
元々、音楽をされていて34歳のときにメジャーデビューが決まっていたほどの実力の持ち主が開催するライブは、なんと無料。
毎回多くの方で盛況なのだとか。
ライブのお知らせは、毎月赤澤さんが発行される『文明通信』に記載があるので、ぜひチェックしてみてください。(こちらの文明通信、2007年から毎月発行を続けられているんですよ!)
色々な仕掛けで、来る方を癒し、楽しませてくれる。
赤澤さんの“好き”が詰まった珈琲文明で、ゆったりと楽しい時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。
珈琲文明
http://www.coffeebunmei.com/
横浜市神奈川区六角橋1-9-2
MOEのひとこと
近所にこんな喫茶店が欲しいと、誰もが思うのではないでしょうか。
初めて伺ったのに、そんな気がしない、なんだか懐かしさまで感じるのは、落ち着いた内装と心地よいオーナーさんの声のおかげかなと思いました。弾き語りもいつか聴いてみたいです。
コーヒーゼリーの香りと甘みのバランスが抜群で、仕込みの時間にお邪魔したいくらいでした。本当に美味しかったです、ご馳走様でした。
〈MOE プロフィール〉
趣味:登山、自転車、リトルカブ
特技:おにぎりをにぎること、それっぽくフランス語を話すこと
好きな食べ物:おにぎり、柑橘、自家燻製ポテチ
嫌いな食べ物:牡蠣
今興味のあること・もの:カブ、中型バイク、クレープの焼き方
好きな映画:ガタカ、メメント、最強のふたり
好きな場所:蛤浜(上五島)、塔ノ岳山頂、お布団
pukutto食堂の紹介:
6年前に設計事務所のまかない飯からスタートした、小さな食堂です。長崎県島原市の海苔養殖家さんから直接仕入れている海苔を巻いた塩おにぎりと、至ってシンプルな「とてもふつうなプリン」が人気です。
珈琲1杯から、どうぞ。
珈琲が大好きなので、とても楽しみです!